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連載#2 「コミュニティ卓話」point 0 marunouchi 松元雄基さん

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コミュニティマネージャー(以下、CM)が、仕事の面白さやキャリアについて語る「コミュニティ卓話」がスタート!将来、コミュニティ作りに関わってみたい、人をサポートするお仕事に携わりたい人にオススメの記事です。

#2は、丸の内の会員型コワーキングスペースのpoint 0 marunouchiの松元雄基さんをインタビューしました。

レイアウトチームのメンバーがインタビューしました!

小菅奈穂子
Layout Unit ディレクター / SHIBUYA QWS CM
担当:インタビュー&企画&イラスト

峯山真里奈
Layout Unit ディレクター/ LAYOUT.net運営担当
担当:インタビュー&写真

高橋卓
Layout Unit ディレクター
担当:写真&盛り上げ

point 0 marunouchiとは?

2019年7月に東京都丸の内に開業した「未来のオフィス空間」を実現していくための会員型コワーキングスペースです。パナソニック株式会社や株式会社オカムラ、ダイキン工業株式会社などが”参画し、各社の最新技術やデータ、ノウハウを活用し、未来のオフィス空間づくりに向けた実証実験を行っています。

point 0 marunouchi:http://www.point0.work/

WHYコミュマネ?

松元雄基さん

吉祥寺生まれ多摩美術大学卒。劇団員/TV局営業/UXデザイナーなどを経て、NPOカタリバのユースワーカー、行政連携のユースセンター「b-lab」やコワーキングスペース「point 0 marunouchi」になどコミュニティに関わる仕事に従事。現在はstation,Incに CCO(Chief Community Officer)として参画。

 

「関わっている会社&新しいことに挑戦したい会員にワクワクした」

松元:ちょうど1年前に声をかけてもらって入社しました。関わっている会社の座組みが面白いと思ったんです。加えて、新しいことに挑戦したい人がpoint 0 に集まって何かを実現しようとしている点にも興味を持ちました。

小菅:名だたる大手企業さんが関わっていますよね。施設内も実証実験が行われていて、ワクワクします。松元さんはCMのご経験はあったんですか?

松元:いえ、CMという肩書きはpoint 0 が初めてですね。大学卒業後のキャリアは、地方TV局に入社し広告営業を1年経験した後、教育系NPOに転職。中高生対象のユースセンターの立ち上げを行い、片方で男子中学生とゲームをしてもう一方で女子高生の進路相談を聞くなど慌ただしい日々を送る職場に3年間勤務していました。その後、UXデザインに興味を持ちWeb会社に転職。体験のデザインを現場で実践してみたいと思っていた矢先に、転職のお話が舞い込んできた感じですね。ちなみに現在は、Web領域からより現場で仕事をしています。

小菅:女子高生の悩みを聞くお仕事は、今のお仕事に通じるものがありますね。CMとマーケティングマネージャーのお仕事の中身を教えてもらえないですか?

松元:CM時代は施設内のカフェでバリスタをするなどメンバー同士のコミュニケーション活性化につながる事をしていました。現在のマーケティングマネージャーは主にpoint 0 marunouchi を外部の人に知ってもらうお仕事です。細かくいうと、マーケティング施策の立案やWeb企画、新規の会員プランを作るなどですね。

小菅:バリスタをやっていたんですか?CMのイメージと違うので、びっくりしました。

松元:研修の際は、本物のバリスタにコーヒーの歴史から教えてもらったんですよ(笑)。狙いは、受付以外のコミュニケーションが生まれることです。実際に、カフェをキッカケに「好きなコーヒーの種類は?」「最近の趣味は?」から始まって、「最近お子さんが生まれたんだ!」という日常会話ができるようになり、段々と関係が深まって、次第に「一緒にイベント登壇しない?」など話が広がっていくこともありました。

小菅:カフェをキッカケに、その人の生活レベルから知っていく。すごく大事なお仕事ですね。

仕事のやりがい「自分が提供した話題で笑いを取れるのが楽しい!」

小菅:CM時代の時、お仕事のやりがいはどこに感じていましたか?

松元:ハガキ職人っぽいところですかね。

小菅:ハ、ハガキ職人?

松元:ネタを提供する人っていうイメージです。会員さんとのコミュニケーションのなかで、自分が提供した話題で笑いを取れるのが楽しい!あっちこっちで人が繋がって、さらに楽しくなるのも好き。その輪の中にいるのも楽しい!

小菅:コミュニケーションするときのコツはありますか?

松元:その人たちが一番面白くなれる瞬間を作ることを心がけること、ですかね。面白くなるように、なんてコメントしようかなと考えているのも好きです。

今後の目標「コミュニティという言葉を使わない」

小菅:今後の目標を教えてください。

松元:「コミュニティ」っていう広い言葉を使わないこと。コミュニティは、人によって受けとるイメージが異なることが大いにありえます。お互いが理解している言葉を探して使っていきたいです。

小菅:「コミュニティ」とは何かを目線合わせすることは大事ですね。一緒に働くCMが「コミュニティを作る」って言葉に違和感を感じると話していたことを思い出しました。コミュニティって自然にできるもので、つくるものではないと。

高橋:もしかたら友達を作るっていうお話に近いかもしれない。始業式などのイベントがキッカケになって友達になる、っていう言葉のほうが自然に聞こえますね。

コミュニティマネージャーを目指す人へのメッセージ

松元多趣味とオタクが両立しやすい人がいいですね。僕はディズニーオタクなんですけど、ディズニーだけ深掘っていっても限界がくるんです。ちゃんと好きなら、横に広がっていくはず。歴史や、映画やアニメなどに波及していく。CMは不特定多数の人とコミュニケーションをするので、愛のあるオタク気質な人が向いていると思います。

小菅:分かるなぁ。私の場合は、会員さんは何かに集中して取り組まれている人が多いので、その人たちの熱量に応えられるように、自分も何かのオタクになった方がいいなと思います。

松元:あと、CM自身のキャリアを考えた時に、突っ込まれやすい人も向いていると思います。

高橋:いじられキャラですね。

松元:CMのキャリアは、まだそこまで確立されていないと感じています。だからこそ、突っ込まれやすい人は、他者から指摘をもらって自分を成長させることができる。キャリアも築きやすいと思います。

 

編集後記

小菅:松元さんのお話を聞いてコミュニティとは何かを言語化してみたいと思いました。施設によってコミュニティ像は違うので、コンセプトに立ち戻って自分の言葉で言い表してみよう!と気持ちが高まってしまいました。

峯山:松元さんのお話を聞いて、聞き役になることで人の本質的な部分を引き出す、そのために最初の一歩をコーヒーを入れるところから始めているのが、私も松元さんに心を開いていくのにそう時間はかからないだろうなと思い浮かびました。人の魅力を引き出す松元さんだからこそのお言葉でした。有難うございました。

高橋:ハガキ職人と例えるだけあって、注意深く言葉を使いつつ、言葉の引き出しがとても豊かな松元さん。深く物事を考える思考で、コミュマネという人間力を独自に分析されていました。その内容がとても興味深く、もっと色んな人に届いて欲しいと思いました。

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